EX7.3人娘達のステキな末路

 魔法少女ゆいちゃん EX7.3人娘達のステキな末路

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  • TF リョナ 食品化

 ※このお話はのなめさんのオリジナルキャラクター達が登場します



「ふんふんふーん♪ 今日も何か楽しい事はないかな? かな!?」

 学園帰りの出来事、ゆいちゃんはご機嫌に通学路を帰宅していました。

「こいねちゃん、巫女手伝いは最近どうなのです?」
「こいねは大変だけど楽しいよ。いちごちゃんは退魔巫女、上手く行ってるのかな?」
「アタシはまだまだ未熟だから、もっと強くならないとなのです」

「何だか女の子達の楽しそうな会話が聞こえるねー?」

 ゆいちゃんが歩いていると、目の前に仲の良い3人組の女の子達が居ました。

「いちごちゃんは魔法抵抗力が凄いのですわ。だからそれできっとカバーできるわね」
「こえだちゃんは魔法少女だから魔力もあるし、アタシ憧れるです」

「ふーん、こいねちゃんといちごちゃんとこえだちゃんって言うんだねー。あれ、何だか聞いた事があるような……?」

 ゆいちゃんは何だか見た事のあるような女の子達だと思い、不思議に思っていました。
 初対面の筈なのに何故だか会った事があるような気がする、そんな感覚に襲われていたのです。

「うーん、何処かで会っているような気が……」

 ゆいちゃんがじっくり考えていると……ゆいちゃんの頭にはある記憶が過ぎりました。

『早くこいねの事、パクッと食べてください♡ こいね、おいしいよ♡ おいしいほかほかあんまんなの♡』
『アタシ、もう死ぬんだね……ならばせめて、こえだちゃんと一緒に食べてほしい』
『ひぃっ!? や、やめてほしいのですわ……チキンならいくらでも買ってさしあげますわ。だからお願い、どうか助け……』

「あー! あの時の3人娘だー! でも何で皆普通に居るの!? これってもしかして……」

 何故かゆいちゃんの食べた筈の3人娘達が、何もしていないのに生き返っていたのです。
 しかも3人は何事も無かったかのように元通りで、普通に元気に振る舞っていました。

「こんな事できるのは未来ちゃんの時間逆行しかないよね!? また知らないうちに使われてたんだー!?」

 どうやら未来ちゃんが時間逆行を使う過程で、この3人娘の死が無かった事にされたようなのです。

 こいねちゃんに至っては、ゆいちゃんの魔力がまだ弱かった頃の出会いでした。
 しかしゆいちゃんと因果関係ができた為なのか、現在の魔力が強くなっているゆいちゃんの世界で死を帳消しにされたようなのです。

 ゆいちゃんは未来ちゃんの時間逆行に気付く程、強大な魔力を付けていました。
 何かしらふとしたきっかけさえあれば、すぐに時間逆行の事実にも気付けるようです。

「またあの子達に会えるなんてねー。皆おいしい子達なんだよねー。これはまた食べ甲斐がありそうだなー」

 ゆいちゃんは良からぬ事を考えたようで、3人娘の後を着けて行きました。


「ところでアタシ、何か最近変な夢を見るのです」
「変な夢を見るの?」

「アタシが自我を無くしてしまって、食べられてしまうような怖い夢なのです……」

「え、いちごちゃんもそういう夢を見るの!? 実はわたくしも最近、食べられちゃう恐ろしい夢を見ましたわ」
「嘘ー、こいねもあんまんにされて何度も食べられちゃう夢を見た事が……」

 どうやら因果関係の為なのか、3人の中では死後直前の出来事が薄らと脳内に残っていたようなのです。
 死んだ人間が蘇る過程で、あまりにも因果関係が強いと副作用で若干の記憶障害が出る事もあるようです。

 3人娘達の中では、それが夢の出来事だったと言う形で残ってしまっていたようです。

「でもアタシ、何だか3年生くらいの女の子と一緒だった気がするのです。本当は仲良くなりたいとも思ったのです……」

 いちごちゃんは、ふとこんな事を言い出しました。

「え、いちごちゃん……ゆいの事、そんな風に思ってくれていたの!?」

 それを聞いたゆいちゃんは、少し胸の奥がズキンとしました。

 いちごちゃんに愛着が湧いてしまっていたゆいちゃん、しかしそれは一方通行ではなかったようなのです。
 ゆいちゃんと行動を共にする事で、いちごちゃん側も多少はゆいちゃんの事を気に掛けていたようなのでした。

「何だか悪い子だった気がするですけど、でも何処か憎めないと言うですか……」
「悪い子だったのに憎めない子って、何だか変な子ですわね」
「でも優しいいちごちゃんらしいよねー」

「いちごちゃん……」

 それを聞いたゆいちゃんは、少し心を動かされたようです。

「ゆいは……本当に正しい行いをしているのかな? みうちゃん達に邪魔されるのは何でなんだろう。やっぱりゆい、間違っているのかなぁ……」

 ゆいちゃんはいちごちゃんの様子を見て、珍しく真剣な表情で考えていました。

 ゆいちゃんは何かを感じていたようです。
 ここまで莫大な力を付け過ぎてしまったゆいちゃん、実は彼女は自分自身でも自覚していたのです。

「……ゆいの暴走は止められない。ゆいはもう、完全に真っ黒に染まっちゃったんだもん……だからきっと、みうちゃんと対峙する事になったんだ」

 ドス黒いオーラで染まり切ってしまった心は、もはやただ暴走するだけの物と化してしまったのです。
 ゆいちゃんを制御する為の歯車なんて、何処にもありません。
 彼女が自我を保つ為には、只々その黒く染まった心……すなわち、自身の欲望に従うしかないのです。

「きっとみうちゃん達と決着を着ける日も近いのかもしれないね……」

 ゆいちゃんはふとこんな事を言いましたが……。

「……ま、難しい事はいいよね☆ ゆいらしくないもん! 3人共ゆいに食べられる運命なんだよ! きっとその為に蘇ったんだよね!?」

 ゆいちゃんは暴走してこそのゆいちゃんです。
 3人娘をどうやって食べようか、早速考え始めたのでした。


「ねえねえ、後ろから何か追って来てない……?」
「何か変な気配を感じるですね?」
「只者じゃない何かに追われている気がするわ……」

 ゆいちゃんは3人娘に、強力な錯誤の魔法を掛けました。
 3人はまるでこの世の者ではない「何か」に追われている、と錯覚をしています。

 ただこの解釈は、あながち間違ってもいないのかもしれません……。

「上手く誘導されてるねー。この後どうなっちゃうかも知らずにねー」

 ゆいちゃんは錯誤の魔法に掛かった3人の後を追い掛けて、きちんと誘導されているかを見張っていました。
 何かに追い掛けられていると感じている3人は、それから逃れようとしてゆいちゃんの思い通りの道を歩いて行きます。

「こっちの道ならば安全な気がするです……」
「一体何に着けられてるのかしら? わたくしでも分かりませんわ……」
「うーん、何か変な感じはするよね?」

 ゆいちゃんは魔力を沢山付け過ぎて、もはや完全態と言っても過言ではありません。
 そんな強大なゆいちゃんの魔法ともなると、到底魔法の正体を掴む事は無理なのでしょう。

 3人娘達は魔法の正体が掴めないまま、どんどんと町から外れて道を歩いて行きました。

「3人の魔力なんて、今のゆいには大した事ないもんねー。ゆいに取ってはただの歩く食材かな? かな!?」

 ゆいちゃんは3人の味を知っています。
 全員おいしい女の子達。その事を知っているからこそ、どう食べようか考えてわくわくしています。

「どうせならば3人一緒に食べちゃいたいよね!? 一緒に食べてもらえた方が、絶対にあの3人も幸せだよね☆」

 おなじみのゆいちゃん理論で強引な解釈をしたゆいちゃん。
 どうやらゆいちゃんはどうやって3人娘を食そうか決めたようです。


「あそこにプレハブ小屋があるのです」
「何に追われているか正体が掴めないですし、一旦あの中へ避難しましょ?」
「そうだね、とりあえず中へ入ろうか」

 3人娘達は放置されていたプレハブ小屋へと入りました。

『ガチャン!』

「え、何ですの!?」

 突然プレハブ小屋のドアが閉まり、3人は中へ閉じ込められてしまいました。

「これ、開かないのです……」
「え、こいね達閉じこめられちゃったの?」
「もしかしてこれも、正体不明の何かのせいですの……?」

「はーい、お待たせしましたー! これからおいしいおいしいチーズケーキを作るよ☆」

「あれ、何か声が聞こえるよ?」
「誰ですのこの声は!?」
「何だか聞いた事のあるような声なのです……」

 ゆいちゃんの声がプレハブ小屋内に響き渡りました。
 どうやらゆいちゃんはこの3人娘で、チーズケーキを作るようです。

「今からここに大量のチーズクリームを流し込むから、ゆっくり埋もれて行ってね☆」

「なっ、冗談じゃないですわ! 一体何訳の分からない事を言ってますの!?」
「こいね達、チーズクリームに埋もれちゃうですか……?」
「何それ、何だか怖いのです……」

 ゆいちゃんは魔法を発動して、プレハブ小屋内に大量のチーズクリームを流し込み始めました。

「わわっ、本当に流れてきたよ!?」
「どうすればいいのです!?」
「こうなったらわたくしの魔法で……バリア!」

 こえだちゃんがバリアを発動しました。

「これでどうにか守られる筈ですわ……!?」

『パキーン!』

「え……」
「こえだちゃんのバリアが、一瞬で破れてしまったのです……」

 もはや止まる事のないゆいちゃんの暴走。
 そんな魔法に打ち勝てる者なんて普通は居ません。

 勢い良く流れてくるチーズクリームは、どんどんとプレハブ小屋内に溜まり水位を増して行きます。

「た、大変……チーズクリームに飲み込まれちゃう……」
「どうすればいいのですか!? 誰か助けて欲しいのです……!」
「わたくしの魔法でもどうにもなりませんわ……どうすればいいですの!?」

「あははー、皆惨めだねー! 皆はこれからゆいに食べられる、チーズケーキになるんだよ☆」

「え……ゆい、ちゃん?」
「ゆいちゃん、なのです!?」
「ゆいちゃん、って……」

「おいしいあんまんのこいねちゃんは、きっとおいしいチーズケーキになるよね!」
「こいねがあんまん……え!?」

「ケーキもシェイクもおいしいいちごちゃんは、きっとまろやかなチーズケーキになるかな!」
「ケーキ……シェイク……え!?」

「おっぱいが自慢のこえだちゃんは、濃厚なチーズケーキになるのかな? かな!?」
「おっぱいが自慢……え!?」

 どうやら3人は、ゆいちゃんとの事を完全に思い出したようです。

「ゆいちゃんのしわざなの!? あの時こいねをあんまんにした、ゆいちゃんなの!?」
「ゆいちゃん……ですの? どうして? どうしてまたアタシ達を食べようとするのです!?」
「思い出したわ……やはりあなたの仕業だったのですね。あの時の屈辱……晴らしたいのですわ!」

「あははー、威勢だけはいいみたいだけどそうも言ってられないねー?」

 チーズクリームはどんどんとプレハブ小屋内に溜まって行き、そろそろ3人共呑み込まれてしまいそうです。

「身体中がベトベト……」
「もう首近くまで流れて来てるのですよ!? ゆいちゃんお願い、助けてほしいのです……!」
「こんな事をして本当に正しいと思ってますの!?」

「……ゆいの暴走は誰にも止められないんだ。黒く染まってしまった者は……暴走を続けるのみなんだよ」

 ゆいちゃんも本当は心の奥深くで、こんな事はいけないと気付き始めていたようです。
 しかし黒く染まってしまったゆいちゃんは……もはや自分自身で何もかも制御する事なんてできないのです。

「ゆいちゃん止めて……せっかくゆいちゃんとお友達になれると思ったのです……アタシ、ゆいちゃんの事少し心配してたのです……」
「ゆいの心配……?」
「ゆいちゃん、本当はお友達が欲しいのかなって……だからアタシ達、ゆいちゃんのお友達になるのです……だから助けてほしいのです……」

 いちごちゃんはどうやら苦し紛れの場凌ぎではなく、ゆいちゃんに対して本心をぶつけたようです。

「い、いちごちゃんがそういうならばこいねだって……!」
「わたくしだって……いちごちゃんがそう言うならば、お友達になってあげても……」

 しかしゆいちゃんの反応は……。

「……いちごちゃん、ごめんね。2人共……ありがとう。さよなら☆」

 ゆいちゃんは魔力を最大限にして、一気にチーズクリームを流し込みました。

「うぷっ……!」
「げほっ……!」

「ゆ、ゆいちゃ……」

 こうして3人はあっと言う間に、大量のチーズクリームの中に埋もれてしまいました。

「ゆい……できれば普通の女の子として皆と出会いたかった。何でゆい、こんな変な子に生まれちゃったのだろう……」

 自分自身が何者なのか、ゆいちゃん自身も分かっていないのです。

 自分が誰なのか分からない、何者なのかも分からない。
 ある意味それはとても残酷で恐ろしい事なのかもしれないです。

 ゆいちゃんはようやく強い罪悪感を感じたようで、自分のやっている事は間違っていると完全に自覚しました。
 しかし黒く染まってしまった心がそれを許さず、ゆいちゃんの暴走は止まらなかったのです。

 女の子を食べたい、この子達はゆいちゃんに食べられる運命、ならばまたこの子達を食べよう。
 その想いの方が打ち勝ってしまい、結局女の子達は巨大なチーズクリームに呑み込まれてしまっていました。

「せめて食べるなら……3人だったと分かるように、人の形だけでも保ってあげようかな」

 ゆいちゃんは魔法を使い、チーズケーキの最終調整をしました。


「恐らく最終決戦も近いもの……こんな暴走の止まらないゆいの事を、みうちゃん達が放っておく訳ないものね」

 ゆいちゃんが巨大なチーズケーキにがぶりつくと、中から黒い塊が出てきました。
 その塊は真っ黒なチョコレートで、こえだちゃんの形をしていました。

「こえだちゃん……どうやったらそんなにおっぱいを大きくできるのかな? もし来世があったら、今度は教えてほしいな」

 ゆいちゃんは大量のチーズケーキと共に、こえだちゃんをバリボリと噛み砕いて流し込みました。
 ケーキを食べ進めると、次はこいねちゃんの形をした真っ黒なチョコレートが出てきました。

「こいねちゃん……あんまんとてもおいしかったよ。もし来世があったら、今度は一緒にあんまんを食べようね」

 ゆいちゃんはこいねちゃんを口の中に入れると、バリボリと噛み砕いてチーズケーキと共に流します。
 そしてケーキを食べ進めると、最後はいちごちゃんのチョコレートが出てきました。

 いちごちゃんも他の子と同様、完全態となったゆいちゃんの魔法で真っ黒に染まったチョコレートです。

「いちごちゃん……ゆいと仲良くしてくれてありがとう。来世では……絶対お友達になろうね」

 ゆいちゃんはいちごちゃんを口に入れようとしましたが……手を止めてしまい、なかなか口に入れられません。
 最大限の魔力によってチョコレートと化してしまって、もはやもう絶対元に戻る事の無いいちごちゃん。

 ただのチョコレートでしかなくなってしまった彼女の事を、ゆいちゃんはじーっと見ています。

「……多分みうちゃん達が助けてくれるかもね。いちごちゃん……ごめんね、ごめんね」

 ゆいちゃんはためらっていた手を動かして、チーズケーキと共にいちごちゃんを口の中に運びました。
 バリボリと噛み砕くゆいちゃんの目には、微量の涙が浮かび上がっていました。

 こうして3人娘達は、全てゆいちゃんの胃袋の中へと収まったのです。

 3人娘達が十数年生きてきた意味。
 それは大好きな人のお嫁さんになる為でなく、幸せな家庭を築く為でもなく、伝説的な魔法少女になる為でもありません。
 ただ3人まとめてケーキの材料にされてしまい、食べられて最期はうんちとして排泄されてしまうだけ。

 しかし3人娘に取っての唯一の救いは……ゆいちゃんが罪悪感を抱いてくれた事かもしれません。

「3人共……また来世で会おうね。魔力の足しにもならないけど、ゆいの栄養になってくれてありがとね」

 ゆいちゃんは3人娘にきちんとお礼を言うと、そのまま町へと消えて行きました。
 そして次の日……みうちゃん達との最終決戦が行われる事となるのです。


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  • 最終更新:2018-02-09 22:06:00

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