29.ゆいちゃんの作戦

 魔法少女ゆいちゃん 29.ゆいちゃんの作戦

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  • TF 石化



「あーあ、何でだろうねー? ゆいはただ、自由に好きに生活したいだけなのにねー」
 ゆいちゃんはみい子ちゃんが魔法少女になった、と言う事を知りました。
「何だかみうちゃん達ったら、ゆいの事を倒す気満々みたいなんだもん! もうこれじゃあ安心して普通の生活なんて送れないよね!?」
 みうちゃん達の動きは、ゆいちゃんに取ってただただ不満でしか無かったようです。
「あっちがその気ならば、ゆいにだって考えがあるもんねー♪」

 私立時渡学園では、今日もいつも通りの日常が繰り広げられていました。
「みーうちゃん♪」
「あ、未来ちゃん」
「ねえねえ、最近色々といざこざが多くてにゃんにゃんしてないでしょー? たまには私とにゃんにゃんしようよー」
「そう言えば未来ちゃんって、こんな子だったんだっけ……」
 みうちゃんは戸惑いつつも、未来ちゃんを受け入れて一緒に下校しようとしました。
「みうー、未来ちゃーん」
「あ、おねえちゃん」
「みい子さん、今日は特に変な事は無かったですか?」
「うん、大丈夫よ。未来ちゃん」
 先日ミャンコから星の技術を受け取り、念願の魔法少女になったみい子ちゃん。
 魔法少女体質になれば、ゆいちゃんに急に洗脳されてしまうと言う事も無い筈です。
「ねーねー皆ー! 今帰りなのー!?」
「その声は!?」
 3人の元へ突然、ゆいちゃんが現れました。
「みうちゃん、みい子さん! 急いで変身して!」
「ちょっと待ってよー! 別にゆい、何もしないよー。ゆいね、今までの事謝りたいなと思ってねー」
 ゆいちゃんはそう言っていますが……。
「2人共騙されちゃダメよ! 絶対ゆいちゃん、何か企んでる筈よ!」
 未来ちゃんは警戒してそう言いますが……。
「ゆいちゃん、それは本当なの?」
「おねえちゃん! ゆいちゃんの言う事なんて信じちゃダメだよ!」
 心優しいみい子ちゃんは、ゆいちゃんの言った言葉を鵜呑みにしてしまったようなのです。
「うん、本当だよー。だからゆい、もう悪い事なんてしないもんねー」
「ゆいちゃんこう言ってるし、大丈夫じゃないのかな?」
「まさかおねえちゃん……またゆいちゃんに何か変な魔法でも掛けられてるの!?」
「えー、みい子は別に何もされてないよ?」
(うん、特に変な気配は無いみたい……)
 みい子ちゃんは本当にゆいちゃんに何かされた、と言う訳ではないみたいです。
「だからこれからは仲良くしよ!?」
「うん、ゆいちゃん。本当は優しい子みたいだよ」
「おねえちゃん忘れたの!? 前ゆいちゃんに何をされたか」
「えっと……あ、そうだったね」
 みい子ちゃんはステッキ型にしておいたスマホをポケットから取り出すと、ゆいちゃんに向けて……。
『ドーン!』
「そう言えばこの子、凄い悪い子だったよねー。みうを殺そうとしたんだもん。例え小学生だって容赦しないよ?」
 みい子ちゃんはゆいちゃんに向けて、強力な魔法を撃ちました。
(お、おねえちゃん……やっぱり、おねえちゃんは絶対に怒らせちゃダメだ……)
 ゆいちゃんはあっと言う間に跡形も無く、その場から消されてしまいました……。
「みい子さん、変身もしていないのに……この状態でゆいちゃんをやっつけるなんて」
 魔法少女で共闘して打倒ゆいちゃんを目指していましたが、以外にもあっさりと早く終わってしまい……何だか3人は安心しながらも、若干拍子抜けしてしまいました。
「ゆいちゃん、倒せたの!?」
(ゆいちゃんの気配は……無いみたい)
「どうやらおねえちゃん、ゆいちゃんを完全にやっつけたみたい」
 ゆいちゃんは完全消滅したようで、3人はほっとしました。
「良かった……これで平和が戻るかな」

「隙ありー!」
「えっ!?」
 突如何処からともなく魔法が飛んできて、みうちゃんと未来ちゃんの2人を直撃しました。
 すると2人の身体は驚いた表情のまま、一瞬で石化してしまったのです。
「ゆいちゃん!? 何で生きてるの!?」
 みい子ちゃんはゆいちゃんにはいくらでも身体の保険がある、と言う事を知りません。
 そしてみうちゃん達はみい子ちゃんの魔法ならば大丈夫、きっとゆいちゃんを意識ごと吹っ飛ばせたと過信していたようです。
「直撃してたらきっとゆい、今頃あの世行きだったかもね♪ どうせそう来ると思って、直前で意識を別の身体に移したんだ☆」
 ゆいちゃんはみい子ちゃんに種明かしをしました。
 しかしゆいちゃんは作戦があるようで、この2人さえ殺れば大丈夫だと考えていたようです。
「粉々になっちゃえ!」
 ゆいちゃんは石化したみうちゃんと未来ちゃんに、更なる魔法を撃ちます。
『ミシミシミシ……パキーン!』
 すると2人の身体は……木端微塵に崩れ去りました。
「え、え、みうと未来ちゃん……殺されちゃったの!?」
「さあみい子ちゃん、どうするー? ゆいの事、倒してもいいよ?」
「みうを殺す子なんて……絶対に許せない!」
 みい子ちゃんはゆいちゃんに向けて、再びステッキを構えましたが……。
「あ、でもね、ゆいが死んだらその2人、もう元に戻れないよ☆」
「え…………」
「嘘だと思うならみい子ちゃん、魔法を使って試してみればいいんじゃない?」
「え、えっと……魔法少女になれるといいな♪」
 みい子ちゃんはステッキを握りしめて、即座に変身しました。
「えいっ!」
 その後みい子ちゃんは2人の復活を願って、木端微塵に崩れ去った2人に魔法を掛けましたが……。
「嘘っ、みい子の魔法でも戻せない……」
「あははははー、だから言ったでしょ? 戻せないってね☆」
 時間逆行などの例外もありますが、基本的に魔法の力でも死人を蘇らせるのはタブーなのです。
「あのね、いくら強力な魔法でも死人を蘇らせる事って無理なんだよ☆」
「そ、そんな……じゃあみい子、一体どうすれば」
 みい子ちゃんはまだ……知らなかったのです。
 ミャンコの力を聞かされていなかったので、ミャンコがタイムスリップできる事を。
 そんなみい子ちゃんに取っては、どうにもする手立てが無かったのです。
「ならばみうちゃんと一緒に、仲良く死んじゃえばいいんじゃないかな!?」
 ゆいちゃんはみい子ちゃんに向かって魔法を撃ちました。
「みい子、死ぬわけにはいかないもん!」
 とっさにバリアを張ったみい子ちゃん。
 ゆいちゃんの攻撃はいとも簡単に弾き飛ばされてしまいました。
「うーん、2人は倒せたけどみい子ちゃんを倒すのは無理かなー」
「みい子は倒される訳にはいかないもん……みうと未来ちゃんを救うまでは」
「でもどうするの? ゆいをここで倒す? 2人も二度と戻れなくなっちゃうけどね☆」
 ゆいちゃんが言っていた事はハッタリでした。
 状態変化をさせる事はできても、ゆいちゃんの魔法は一方通行で元に戻す事はできないのです。
 しかしその頃を知らないみい子ちゃんは……。
「みい子、どうすればいいの……?」
 どうにもできない絶望を痛感して、折れそうになっていました……。

「ちょっと待ったー! 魔法少女リリカルひかりん、参上よ♪」
「光ちゃん! ……あ、あまり期待はできないなぁ;」
「えー、何よー。せっかく騒ぎを察知して駆け付けたのにこの扱い……;」
 光ちゃんが参戦してくれたものの、みい子ちゃんも普段の光ちゃんのスペックは良くご存知のようで……。
「光ちゃん、ゆいちゃんを倒せるの?」
「うーん、多分無理かな」
「じゃあ何で出てきたのかなー……」
「ちょっとー、ゆいを差し置いてごちゃごちゃとウルさいわねー!? でも1人弱い子が増えた所で何も変わらないよね☆」
「むー、私の事バカにしてー! 私だってやる時はやるんだからねー!?」
 光ちゃんはゆいちゃんに向けて魔法を撃つ準備をしました。
「ゆいちゃんを止められるといいな♪ えいっ!」
 しかし光ちゃんの魔法はステッキから上手く出ず、中に溜まったまま暴発してしまい……。
「わわっ、魔法が暴走した!?」
 どうやらドジッ娘魔法少女は、お得意の暴走魔法を起こしてしまったようなのです。
『ドカーン!』
「こ、これが光ちゃんの暴走魔法……」
 あまりにも強大過ぎる光ちゃんの暴走魔法は、みい子ちゃんの張ったバリアさえも突き破ってしまいそうでした。
 しかしギリギリみい子ちゃんのバリアは持ち堪えて……暴走魔法は石化で粉々になった2人を直撃しました。

「光ちゃん、相変わらずのドジッ娘ぶり……」
「てへへー、またやっちゃったー……」
 光ちゃんの凄まじい暴走魔法が治まると……。
「あれ、みうは一体……」
「え、戻れた……」
 何と光ちゃんの滅茶苦茶な暴走魔法による効果で、石化してしまったみうちゃんと未来ちゃんが生き返ったのです。
「なっ……2人が生き返った!? ちょっとこの子の魔法、一体どうなってるの!?」
 さすがに想定外過ぎて、これにはゆいちゃんも驚きを隠せないようです。
「さーてゆいちゃん、逃がさないよ?」
『ドーン!』
 みい子ちゃんがゆいちゃんに向かって、勢い良く魔法を撃ち込みました。
 光が治まると……そこには、石化してしまったゆいちゃんの姿がありました。
「お、おねえちゃん……つ、強過ぎる」
「えーと、怒ってたからちょっと力を入れ過ぎちゃったかなー?」
 その後石化したゆいちゃんは、あっと言う間に弾け飛んで木端微塵になりました。
 更に木端微塵になったゆいちゃんに向かって、みい子ちゃんは……。
「大事な妹を殺す子なんて、許さないからねー」
『ドカーン!』
「オ、オーバーキル……」
 みい子ちゃんの止めで木端微塵になった欠片すらもなく、ゆいちゃんは完全に跡形もなく消滅しました。
「ふー、とりあえずやったかな?」
「あれ、光ちゃんいつの間に」
「助けに来てくれたの?」
「私の魔法が暴走しちゃって……そしたら良く分からないうちに2人が元に戻ってて」
「え!? みう達を助けてくれたのって、おねえちゃんじゃなかったの!?」
「光ちゃんの暴走魔法も……恐るべし」
 こうしてみうちゃん達は、最終的にどうにか事無きを得ました。
「みう、ゆいちゃんから聞いたよ。ゆいちゃんは身体の保険がいくらでもあるって。きっとまた復活するよね?」
「うん、ゆいちゃんの事だから恐らく。多分死んでないと思うから、油断はできないね」
「みうちゃんもみい子さんも、いつでも戦えるように警戒が必要ね」
「みい子がバカだった。もうゆいちゃんの事は絶対信じないよ」
 さすがにお人好し過ぎるみい子ちゃんも、今回ばかりはそう誓ったのでした。


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  • 最終更新:2018-02-09 19:59:21

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