第7話:誰か居る?

 魔法少女 The Reboot 第7話:誰か居る?

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「おねーちゃん……かえってこないね」

 時渡町に住む小学1年生の女の子、桜みうちゃん。
 みうちゃんにはみい子ちゃんと言うお姉ちゃんが居ます。

 どうやらお姉ちゃんは、幼なじみの男の子と遊びに行ったようです。

「いつもだったらそろそろかえってきてもいいのにね?」

 みうちゃんは1人でぶつぶつと言っていました。
 まるでその様は誰かに話し掛けているようにも見えますが……お部屋にはみうちゃん1人しか居ません。

「おねーちゃん、いまごろどうしてるんだろうね? みう、しんぱいだよぉ」

 学校も終わって大分時間も経ち、もうすぐ日も沈んでしまいます。
 さすがにお姉ちゃんの事が心配で、みうちゃんは居ても立っても居られませんでした。

「おかあさんもおとうさんもまだかえってこないし、みうになにかできることはないかなぁ……」

 と、みうちゃんが思っている時の事でした。

(え……あれれ?)

 みうちゃんは突然立ち上がり、部屋を飛び出したのです。

(なに……? こっちにおねーちゃんがいるの?)

 端から見ればみうちゃんが普通に動いているように見えるかもしれません。
 しかし実はみうちゃん、自分の意思に反して……。

(からだがかってにうごいている? もしかしてだれかが、みうをみちびいてくれているの?)

 そうなのです、みうちゃんはまるで何かに引っ張られるかのように動いていました。
 自分の意思に反して身体が勝手に動くかのような感覚です。

 みうちゃんは引っ張られるがままに家を飛び出し、そして……。

「あ、ちょっとまって!」

 みうちゃんが叫ぶと、引っ張られるような感覚はピタッと止まりました。
 どうやら身体の自由が戻ったみたいです。

「そとへ出るならちゃんとカギをかけないとだよ!」

 みうちゃんは再び部屋へ戻り、お気に入りの星型のポーチへ鍵を入れました。
 ポーチを身に着けると、再び誰かに話し掛けるかのように……。

「出かけるじゅんび、きちんとしないとね?」

 小学1年生なのにしっかり者のみうちゃん。
 家の戸締りだって忘れずにきちんとこなします。

 お姉ちゃんが結構抜けているようで、その為なのかしっかり者に育ったようです。

「よし、おねーちゃんをさがしにいこう」

 みうちゃんは再び外へ出ると、家にしっかりと鍵を掛けて町へ出ました。


 家へ出ると再び、みうちゃんの身体はまるで何かに引っ張られるかのように動きます。

「おねーちゃん、こっちにいるのかな? となり町のほう……?」

 みうちゃんは時渡町の隣にある、よもぎ町方面へと引っ張られていました。

「おねーちゃん、となり町までなにしにいったんだろう?」

 本当にお姉ちゃんが隣町に居るとして、みうちゃんには何故お姉ちゃんが隣町へ行ったのか見当が付きませんでした。

(しんじていいんだよね? おねーちゃん、こっちにいるんだね?)

 みうちゃんはまるでだれかに話し掛けるかのように、頭の中で考え事をしていました。


 次第にみうちゃんは、隣町の公園近くまで来ていました。

「けっこうきちゃったけどだいじょうぶかなー? すこしつかれてきたかも……」

 まだ1年生のみうちゃんに取って、隣町の公園はそこそこ距離があるように感じます。
 それでもここまで来てしまったと言う事は、本当にお姉ちゃんが居るのでしょうか?

「「「あははははー」」」
「あれ、こうえんのほうからにぎやかなこえがきこえる?」

 みうちゃんは聞き覚えのある声に釣られて、公園へと入って行きます。

「ごちそうさまー! やきそばパンおいしかったねー」
「うん、とってもおいしかったー」
「2人ともよろこんでくれてよかったー」

 すると、他の女の子と一緒に居るお姉ちゃんの姿がありました。
 お姉ちゃんの幼なじみの男の子も一緒です。

「あ、おねーちゃんおにーちゃんー! いたいたよかったー」
「みう!? どうしてこんな所に!?」
「おねーちゃんたちおそいから。みう、さがしてたんだよ!?」

 正確には居ても立っても居られないうちに身体が勝手に動いていたみうちゃん。
 でもお姉ちゃんを心配していた気持ちは本当なので、捜していたと言う事にしておいたようです。

「そしたらなんかしらないけど、みうったらいつのまにかこんなところにいて……」

 そうなのです、みうちゃんの意思に反して身体が引っ張られるかのように動いていたのです。

「もしかしたらだれかが、おねーちゃんたちのところへみちびいてくれたのかな?」

 みうちゃんの言う通り、本当にまるで誰かがここまで導いてくれたかのようでした。
 果たしてこれは奇跡なのでしょうか?


「あなたがみうちゃんなの!?」
「あ、えーっと……おねーちゃんだれー?」

 みうちゃんから取っては少ししっかり者のように見えたのでしょうか。
 一緒に居た女の子が突然みうちゃんの名前を呼び、みうちゃんは戸惑いながらも返しました。

「この子光ちゃんって言うの! こまってるみい子たちを助けてくれて」
「うん、それでおいしいパンまでくれたんだよ!」

 どうやらみうちゃんのお姉ちゃんと幼なじみさんの話によると、困っていた所を助けてくれたようです。
 更にパンまでくれたこの子の名前は光ちゃんと言うようです。

「そうだったんだ、ひかりちゃんありがと!」

 みうちゃんは光ちゃんにお礼を言いました。

『ぐぅう……』
「あ、みうったらやだ……」

 その直後の事、みうちゃんのお腹が鳴りました。
 どうやら隣町の公園まで駆け付けて、お腹を空かせてしまったようです。

「あはは、みうちゃんもおなかが空いてるんだね。わたしののこってるパンあげるからたべなよ!」
「えっ、そんなみうまで……いいのかな?」
「いいんだよ! だってわたしとみうちゃんももうおともだちでしょ!?」

 お友達、と聞いてみうちゃんは何だか嬉しくなったようです。
 満面の笑みを浮かべて光ちゃんに言葉を返しました。

「わぁーありがとうー!」

「光ちゃんはみうちゃんと同じ1年生なんだってー」

 それを聞いたみうちゃんは少し驚いたようです。
 何だかしっかり者のような子に見えたので、てっきり自分より年上だと思っていたようですね。

「えー? そうなんだー。でも学校ちがうみたいだねー」
「うん、わたしはこの町にあるよもぎ小学校にいってるんだー。みうちゃんは?」
「みうはねー、ときわたりがくえんってところのしょとうぶなんだよ」

 それを聞いた光ちゃんは、何かピンと来たようです。

「ときわたりがくえん……それってもしかして! めいりちゃんちのほうにあるあのがくえん?」
「めいりちゃんって、ひかりちゃんのおともだちさん?」
「うん、小さいころからずっといっしょの女の子なんだー!」

 光ちゃんのお友達と聞いて、みうちゃんは興味を持ったようです。
 自分と同じ学年の女の子で、きっとお友達になれるかもしれないと思ったのでしょう。

「へぇー、こんどみうもあってみたいなー」
「みんなでいっしょにあえるといいね♪」

 光ちゃんと出会って嬉しい気持ちになったみうちゃん。
 まだまだお話をしたいけれど、日が沈んできて辺りが暗くなりかけていました。

「さて、ときわたりがくえんときいてだいたいほうこうはわかったから……わたしについてきて!」

 どうやら光ちゃんは帰り道の方向が分かるようで、途中まで道案内をしてくれるようです。

「わぁー光ちゃんありがとー!」
「よかったねおにーちゃんおねーちゃん!」
「うん、帰れるんだ……よかったー!」

 どうやらお姉ちゃんと幼なじみさんは道に迷っていたようです。
 帰る方向が分かったようで、皆一安心したようですね。

 こうしてみうちゃん達は時渡町へと戻り……そして、これが光ちゃんとの初めての出会いでした。


(やっぱりみうの中……だれかいるの?)

 みうちゃんは帰りながら、先程の事を思い返していました。
 まるで引っ張られるかのように身体が動き、お姉ちゃん達が迷っていた公園に辿り着いていたみうちゃん。
 みうちゃんに起こった不可思議現象、この正体が何なのかはっきり分からないながらにも……。

 自分の中に誰かが居るのかもしれない。
 普通は有り得ない事なのに、みうちゃんは薄々と気付き掛けていたようです。

 みうちゃんの中に居るもう1人の人格、みうっちの存在に。


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  • 最終更新:2018-02-09 15:27:39

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